こんにちは!
カツオです。
この記事では、家づくりに関するおすすめの本を紹介します。
それぞれの本に対して、カツオの感想や、どんな人におすすめかを書いています。
ぜひ参考にしてください。
目次
失敗したくなければ、家づくりの本を読もう。
「家づくりを、絶対に成功させてやる!」
と意気込んでいるあなた!
当時、僕も同じ気持ちでした。
住宅購入は、一生に一度の買い物です。
それに、人生でいちばん高い買い物。
絶対に失敗できません。
ブログやYouTubeでも、情報収集ができます。
しかし、本でも勉強することをおすすめします。
情報が正確であることと、情報の密度が高いからです。
- 情報が正確
- 情報の密度が高い
ブログやYouTubeなど、無料で公開されている情報を参考にするのは注意が必要です。
情報リテラシーが高い人なら問題ありませんが、思わぬ方向に誘導されてしまう恐れがあります。
専門家の方の情報発信には、目的があります。
自社の利益につながるような、いわゆる「ポジショントーク」という性質があります。
例えば、地域の工務店として食っていくために、大手ハウスメーカー批判をするといったことです。
施主側の情報発信にも、問題があります。
自分の体験が、他の人たち全員にあてはまるかのように伝わってしまうことがあります。
当の本人(カツオも含めて)は、そういうつもりがなくてもです。
主観が多く、というか施主の主観が情報発信の強みなので、情報の偏りも強いです。
- 専門家の情報発信
自社商品の販売(工務店経営、インスペクション、リフォーム、外構工事など)に繋がるような発信になりがち。いわゆる「ポジショントーク」と言って、自分のポジションが有利になるような話をするということです。
<対策>
反対意見を探すのがおすすめです。例えば、「気密測定を必ずしましょう」という発信が気になったのであれば、「気密測定なんて不要です」という発信を探してみるということです。世の中には似たようなポジションを取っている方が多いので、なかなか反対意見を探すのも大変かもしれませんが、最後に頼りになるのはあなたの判断力です。 - 施主側の情報発信
主観に基づく話がメインになります。知識が浅かったり、件数や割合といった客観的な情報発信が苦手。施主目線の考え方を吸収するのには向いていますが、建築や業界の知識を施主から得ようとするのはリスクがあります。
<対策>
複数の施主の意見を参考にするのがおすすめです。例えば、「○○ホームで建てたら、こんな施工不良がありました。アフターサポートも最悪です。」みたいな情報発信があったら、他の施主さんの意見も見てみる。施主の体験談は貴重であり、企業が隠したい事実を明らかにしていることもあります。情報ソースが1件では不安ですが、複数の施主ブログや施主YouTuberを探してみて、情報の確からしさを確認するとよいでしょう。
上記のように、ネットで情報収集するのにはちょっとしたコツがいります。
特に、家づくりを考え始めてすぐの頃にこういった情報に触れてしまうと、思わぬ方向に誘導されてしまいがち。
なので、まずは体系的な知識を、本から学ぶことをおすすめします。
本の場合、基本的に専門家の方が書かれています。
多少のポジショントークはありますが、書籍として出版している以上、あくまで収益源は印税になります。
無料で公開されている情報よりも、誘導は少ないと言えます。
カツオがご紹介する本は、この業界では定番の本ばかりです。
この中から、気になったものを順番に読んでいけば問題ありません。
それでは、やっていきましょう!
住宅営業マンぺこぺこ日記
住宅営業マンが、いかに辛い仕事かがよくわかる本です。
もちろんそれを知ったところで、あなたにメリットはありません。
しかし、この本の随所で書かれている「お客様との駆け引き」は、知っておいて損はないでしょう。
わざと3円ずれている見積もりを書いて、お客様との打ち合わせの時に気が付くフリをするとか。
毎月キャンペーンやってるけど「今月がラストチャンス」と言わんばかりのクロージングに入ったり。
営業マンがどんなことを考えていて、どういう作戦で挑んでくるかを知っていると、ムダな駆け引きをキャンセルできます。
「いいから、そういうの。」
と言えるようになりましょう。
人生を賭けて「家」を買った人の末路
「家を買った人の末路」というタイトルは、そこまで意味はありません。
著者の屋敷さんが頭を絞って、みなさんの役に立つ情報をまとめた本です。
これから家づくりをする人たちが、知っておいた方がいい裏話をたくさん書かれています。
なんのためにFP(ファイナンシャルプランナー)がいるのかとか。
真四角の総二階が割安とか。
仮契約の罠とか。
ある程度知識がついてきた施主さんにとっては物足りないかもしれないです。
しかし、最初の2,3冊目だったらまちがいなくお勧めしたい本です。
一部で、ローコストハウスメーカー寄りの発言が気になります。
そこは一歩引き気味で読んだ方がいいです。
「値段は違くても、建物自体は変わらない」という表現が随所に見られますが、誤り。
この本に書かれている通り、値段の差は人件費。
その人件費によって家が建つので、建物の完成度も当然変わります。
この後にご紹介する市村さんの本を、あわせて読むことをおすすめします。
絶対に後悔しないハウスメーカー選び
一言で言うと、「確実に安心なハウスメーカーなんてねえから、しっかり現場を見るんだぞ」な本です。
大手ハウスメーカー18社の、ざっくりとしたイメージを得るのにちょうどいいです。
著者の経験に偏りがあるかもですが、ハウスメーカーのちょっとした裏話も書かれています。
ネットの口コミサイトよりはよっぽど信用できます。
著者の専門はホームインスペクターです。
後半はかなり細かく(素人でも見れる)現場のチェックポイントが紹介されていて、個人的には後半の方が目から鱗でした。
建てる前に読む!絶対にしくじらないハウスメーカー選び
一言で言うと、「ハウスメーカー選びに迷ったら、まずはこの本から」です。
こちらも市村さんの書籍で、ハウスメーカー選びの基礎知識が得られます。
このブログでは「営業マンとの出会いが9割」という話をよくしています。
市村さんのこの書籍でも、同じことを解説されていますので、気になる方は確認してみてください。
木造と鉄骨のどちらを選ぶべきかだったり、全館空調の是非、各社の独自の構法について(ビッグフレーム構法とシャーウッド構法など)解説されています。
また、インスペクターの目線から各社の品質について記載されています。
ぜひ参考にしてください。
家を建てたくなったら
一言で言うと、「家は買うものではないです、建てるものです」です。
この本は、とーってもエモーショナルな本です。
建築家の丹羽さんが、家を”建てる”とは本来どうあるべきなのか、気づかせてくれます。
最近の人たちはまるでAmazonで買い物するかのように家を検討しており、量産型の家に自分たちの生活を当てはめている。
でも本来、家というのは、一人ひとりの個性がでるべき。
間取りをこうしたい!って考えるのではなく、どんな暮らしをしたいか考えましょう。
あなたの考えている普通の暮らしは、ほかの人にとっては普通ではありません。
この本からは、いろんな気づきを得られました。
控え目ではありますが、建築家(設計事務所)と家を建てることについての解説やメリットデメリットの説明があります。
知らないまま検討から外すのではなく、一度本書を読んでみて「建築家(設計事務所)」も検討してみてください。
ホントは安いエコハウス
一言で言うと、「あなたは燃費の悪い外車を買いたいですか?それとも燃費の良いプリウスを買いたいですか?」です。
最近は変わってきているみたいですが、まだまだ住宅性能についての意識が低い日本。
その原因は業界にもお客様の両方にあるという。
住宅にはいろんな性能があり、気密性・断熱性・遮へいなどがあるが、これをケチると光熱費が大変なことになります。
目安として、どういったことに気を付ければよいのか、また基準となる値も知れます。
個人的には数字でたくさん計算が行われている点が、すごく好きです。
「壁よりも窓の断熱性にこだわるべき」という主張について、わざわざ計算式を用いて証明しますからね。大好き。
これを読んでから営業さんと話したら、「性能」という分野においては、逆に営業さんがついてこれないレベルにまでなりました。
エコハウスのウソ
一言で言うと「本当のエコハウス、知ってる?」という本です。
本のタイトルから想像すると、まるでエコハウスを否定するかのようです。
しかし、実際に著者はゴリゴリのエコハウス推奨派です。
「正しくない知識がはびこっている世の中を正したい」
そういう想いで、書かれた本です。
41個のQA形式で話が進むため、必要なところだけ読めるのも助かります。
エコハウスだけでなく、ハウスメーカーと設計事務所と工務店の比較について触れていたり、意外と死角がない。
そのなかでも、
「断熱性能を考えると、鉄骨住宅は不利」
というように、鉄骨はバッサリ切り捨てられています。
鉄骨で建てたい人は気分を害するので、読まない方がいいかも。
また、熱の伝わり方の原理を、物理的に学ぶことができます。
僕は家の中の温度差に悩んだことがあるのですが、この本を読んだら理解できました。
いろんな暖房器具について解説してくれているのも、助かります。
しかし、全館空調について論じられていないのが、物足りなかったです。
エアコン、床暖房、石油ストーブ、薪ストーブまで紹介されるのに、全館空調がないんですよねw
人生が変わる家づくり
一言で言うと「高気密高断熱+床暖房の住宅を、工務店(というかウェルダン)で建てよう!」という本です。
本の帯に
「注文住宅を検討するならまず読みたい入門書」
と書いてあるのですが、僕は危険だと思います。
むしろある程度、自分の意見を持ってから読まれることをおすすめします。
というのも、著者の兼坂成一さんの意見が非常に力強く、固定観念がついてしまうと思うからです。
例えば、
- 「第一種換気にはデメリットしかない」
- 「吹き抜けはおすすめしない」
- 「珪藻土の壁を使うほど、自然素材にこだわる必要はない」
- 「床暖房はぜったいにおすすめです」
- 「ハウスメーカーよりも工務店」
みたいな感じで、ズバズバ切っていきます。
入門書を書くならもっと広い視野を持って、メリット・デメリットを並べてあげるべきだと思います。
この本を最初に読んでしまったために、住宅に求める世界観について、視野が狭くなってしまわないように注意してください。
冒頭の繰り返しになりますが、「高気密高断熱+床暖房の住宅を、工務店(というかウェルダン)で建てよう!」という本なので、本の主張とあなたの考えがシンクロすればするほど、気持ちのいい本になります。笑
僕はそうでもなかったです。
間取りの方程式
一言で言うと「土地に合わせて間取りを”料理”しよう。味付け次第でとっても美味しくなるよ。」という本です。
土地というのはそれぞれ個性があり、世界でたった一つしかありません。
それを活かすも殺すも間取り次第。
間取りを作っていく際に、気を付けるべき「方程式」があり、いろんなコツを紹介してくれます。
注文住宅を建てる人は必読の本だと、個人的には思います。
傾向として、ローコスト系ハウスメーカーや地元の工務店などの間取り設計は、ツッコミどころが多くあり、こういった基礎知識なく挑むと悲惨なことになると思います。
一方で住友林業や三井ホームなど、建築請負契約前から設計士がガンガン関わってくれるハウスメーカーであれば、間取りについてはある程度丸投げでも大丈夫です。
しかし、「丸投げしたくない」「間取りの意味を理解したい」と思う人は、やはりこういった本を読んでおかないと、建設的な会話ができないでしょう。
住まいの解剖図鑑
一言で言うと、「心地よさの生み出し方を知っておこう」です。
僕の場合は間取りの詳細設計中に、「間取りを考えるうえで、見落としていることがないかを確認する」という目的で読みました。
確かにたくさん気づけたことがあり、間取りにも生かすことができました。
ただ、気づけたことがたくさんあったかというと、そこまで多くはなかったです。
本書の冒頭でも著者が述べているとおり、間取りを検討中の人が読むには少しズレている気がしました。
それよりも、
・人が住宅に住むとき、なにを気持ちいいと感じるのか。
・当たり前だと思っているその形や設計が、なぜそうなっているのか
・実はこんな設計でも、気持ちいいのではないか
と言ったことを問いかけてくる本です。
図書館や商業施設やオフィスビルのように、目的がはっきりしている建築物がある一方で、住宅というのは少し目的がふわっとしているもの。
何が正しいかを一概には決めることはできないものの、いろんな気持ちよさがあるなかで、あなたならどうしますか?
と投げかけてくる本です。
住宅や間取りのデザインがどうしてこの形なのか、について気になる方は読んでみてはいかがでしょうか。
住宅ローンの 借り方・返し方 得なのはどっち?
一言で言うと、「住宅ローンの基礎知識をおさらいしよう」です。
特別なにか新しいことを主張する本ではなく、「THE一般論」をおさらいできる本です。
すでに住宅ローンについて知識がある人にとっては、読み飛ばす箇所が多いかもしれませんが、知識に抜け漏れがないか確認するために読んでおいた方がいいです。
「得なのはどっち?」という切り口で、筆者の主張が紹介されています。
ただし、鵜呑みにするのではなく、「この人はこういってるけど、自分ならどっちを選ぶかな?」と考えることに意味があると思います。
家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本
一言で言うと、「これを読んだら、あなたに合った返済計画が立てられる」です。
“お金で損しない”という題名になっていますが、多くは「住宅ローン」について語られています。
- 変動金利にするか固定金利にするか
- 元利均等返済方式にするか
- つなぎ融資にするか分割実行にするか
などなど、一言に住宅ローンといっても、選択肢は膨大にあります。
それらの選択肢にはいわゆる「答え」がなく、人によって結論はさまざま。
あなたにとって良い決断とは何か、この本が教えてくれます。
現役不動産屋が教える、「おいしい土地」の買い方
一言で言うと、「不動産いろいろ豆知識」です。
三章の構成になっており、
- おいしい土地の出方
- おいしい土地の見つけ方
- おいしい土地の買い方
となっております。
個人的には、「土地が売りに出ても業者が音速かのごとく買い占めてしまう。どうやったら素人でもお宝物件に巡り合えるか」という視点で読んだのですが、残念ながらそういう本ではありません。
いろんな豆知識を、3章になんとなくカテゴライズした感じの本です。
文章が軽く、語り掛けるような感じで、読みやすいと思います。
「あまり気合をいれずに、なんかいろいろ知れたらいいな~」くらいの気持ちで読みたい人にはお勧めです。
不動産系Youtuberの動画を見まくっている僕にとっては、あまり新しい情報はなかったです。
知りたいことが全部わかる!不動産の教科書 Kindle版
一言で言うと「不動産売買の基礎知識をギュッと詰め込みました」な本です。
- 不動産屋とは何者なのか
- レインズとは
- 不動産情報はどういうルートで売主から買主まで流れてくるのか
- 売主側の不動産仲介契約の種類
- 土地を買う前に現地で確認すること
- 登記、公図、地積測量図とは
- 建ぺい率、容積率、斜線制限、都市計画などの制限とは
これらの知識はすべて、不動産を購入するときに有利になる情報ばかりです。
なにも知らないで挑むと、そもそもいい物件に巡り合えなかったり、わけのわからん土地を買ってしまったり、買うにしても平気で100万~200万損したりします。
そういった意味で、もっともコスパが高い本とも言えるかもしれません。
本のタイトルの通り、まさに教科書のような書きっぷりで、結構ヘビーな内容です。
興味があるところを重点的に読むことをお勧めします。
まとめ
最後まで見てくれてありがとうございます!
ここまで読んでくれたあなたは、かなりやる気のある方です。
理想の家まで、もう少しです。ファイト!
また他の記事でお会いしましょう!
それでは!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
カツオ